東京都新宿区。新宿駅からほどちかくにグリーンハンドはある。
沖野美重子(オキノミエコ)さんが代表を務める結婚相談所だ。
大手相談所を経て、新宿にオフィスを開いた。
そのキャリアは17年ちかくにもなるという。
成婚が決まって報告してくれることはもちろん嬉しいが、
実は恋愛している姿を見るのが嬉しい、と嬉々として語る。
失敗することがあっても、「振り返るな」と会員を励ましている。
そんな母親のように会員をケアする沖野さんのお話を聞いた。
結婚相談所を始めたきっかけを教えてください。
沖野(敬称略。以下、同)
もともとは主人と会社経営をしていました。そこで、社員さんのお見合いのお世話を時々していました
知り合いの紹介で、というのは、皆さんあまり真剣にはなってくれませんでした。(笑)
その頃から将来機会がありましたらご縁を結ぶ仕事がしたいと思う様になりました。
その後、機会があり大手の結婚相談所に勤めて修行しましたが、
3年間は昼食をとる時間がないくらい、
忙しかったですね。いま思えば、その忙しさは良い経験だったと思いますね。
その後、知り合いの社長とのご縁で新宿に開業致しました。
実際に開業されてみて、いかがでしたか?
いまは、自分に出来る範囲内で自分の責任のもとにお客様のお世話ができる、
それが一番違う点だと思います。
自分の責任でお世話というのは、なんだか母親のようですね。沖野さんのこだわりはありますか?
沖野
結婚相談、仲人を17年近く続けてきました。でも、いつも新たな気持ちを持つことは大事です。
定期的に新鮮さを忘れないよう奮起しています(笑)
「私を信頼出来るかどうか仲人との相性もとても大切です」と会員様には入会前に話しています。
コミュニケーションと信頼は大手ではなく、個人の仲人にこそ重要だと考えています。
最初に会員様にご説明する時には、都合の良い事だけではなく現実も現状もお話ししています。
会員様にはどんなアドバイスを?
沖野
「振り向くな、振り返るな」とはいつも言っています。
いろいろな人がいて考え方もそれぞれです。自分の思いが伝わらず良いお返事が頂けない事も多々あります。
その様な時でも必ず自分を分かってくれる人がいる事を信じて、前に進む様アドバイスしています。
お相手からのお返事は必ずしも理由があるとは限りませんから、そこの割り切りは重要です。
人間ですから、お相手を言葉で傷つけることも、傷つくこともありますが、
振り返らずに前に進み続けることが大事です。傷は後を引く事が多いからです。
だから、相談が必要なんですね。ちなみに、振り返らない、というのは大事と気づいたエピソードなどはありますか?
沖野
本当に相手が自分のことをわかってくれるまでは、「ご縁」はないんです。
そのために100人ちかくお見合いされたかたもいらっしゃいます。
本当にいろんなひとがいます。みんなひとりひとり性格はもちろんちがいます。
いかに落ち込まず、前に進んでいくかが大事だと、その方を見ていて改めて感じました。
100人近くですか……すごいですね。結婚相談所の醍醐味はなんですか?
沖野
いま17年くらい結婚相談をしているんですが、成婚されるとやはり嬉しいです。
これは他の結婚相談や仲人をされている方も同じだと思います。
しあわせになられる姿は、誰もが嬉しいものです。
あとは、お見合いが成立して、お付き合いが始まると、会員様が生き生きとしてきます。
緊張感が出て、女性はおしゃれになり男性も顔つきが変ってきます。
それだけでとても嬉しくなってしまいます。
「思う人がいて、思われる」。これがもっとも素晴らしいことだと思います。
恋をしている時が人生で一番幸せな時なのではないでしょうか!
キッカケはたしかにお見合いですが、それからみなさんは「恋愛」に入るんです。
恋愛中はとても大変な時もありますが、その時々を乗り越えクリアしながら
進んでいく姿がとても楽しみであり私のいちばんの喜びですね。
恋愛を見ていて嬉しい、というのは初めて聞きました。
条件から入るというのは、もちろんひとつの考え方なんですが、
交際から恋愛に変わって進んでいくプロセスは掛替えの無い喜びだと思います。
これは凄いことです。生涯続けていきたいですね。
最後に結婚相談所を探していらっしゃる方へメッセージをお願いします。
沖野
思い切って扉を叩いてみてください。
とにかく積極的に。年令は関係ありません。思い立ったときが適齢期です。
その瞬間が、そのひとにとって大事な時なのです。時は待ってくれませんので後悔のない様に。
そして、諦めなければ、必ず巡り会える!!
長い経験の中で沢山の方が巡り会えている事で確信しております。
「必ずしあわせが待っている」事を信じて、思い切って扉を叩いてみて下さい。